下眼瞼切開(目の下のたるみ取り)
下眼瞼切開とはどんな方法?
下眼瞼切開法とは、下眼瞼の深いしわ、へこみ、タルミを切除する方法です。
加齢とともに増えてくる目元のタルミのせいで、脂肪のふくらみや、くまが目立つようになります。目元のたるんだ皮膚と、脂肪を取り除くことで、目元をすっきりさせることができ、若いころの自分に近づけることができます。40~50代以上の方におすすめの手術方法です。
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クマができている状態
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原因の脂肪を取り除く
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クマが改善される
下眼瞼切開(目の下のたるみ取り)はこういった方に向いています
- 目元のしわ、たるみが目立つ方
- くまとり手術をしたが、たるみのせいで目元のしわが消えなかった方
- ゴルゴラインやほうれい線を、たるみを引き上げることですっきりさせたい方
症例写真
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Before
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After
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概要
40代女性の下眼瞼切開症例になります。患者様は、数年前に結膜側から脱脂をすでにされていましたが、たるみがひどくなってきたため、たるみ切除をされることになりました。
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Before
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After
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概要
40代女性の下眼瞼切開+脱脂症例になります。目元のタルミの改善に前記手術を行いました。
下眼瞼切開(目の下のたるみ取り)手術費用
項目 | 手術費用 |
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下眼瞼切開(たるみ取り)のみ | 330,000円 |
下眼瞼切開+脱脂(たるみ取り+脂肪取り) | 440,000円 |
備考 | 局所麻酔 お痛みに弱い方は、吸入麻酔や笑気麻酔の併用がおすすめです。 |
<施術のリスク・副作用>
タルミが残る・くぼみ具合の変化・目頭部分の突っ張り・左右差・血液貯留・毛嚢炎・感染・白目や角膜の損傷・結膜浮腫・シワの増加・腫れ・むくみ・内出血等
下眼瞼切開手術の種類
皮弁法(skin flap法)
皮弁法とは、下眼瞼の皮膚と眼輪筋の間を主に剥離し、皮膚を主に切除する方法です。下眼瞼に細かいしわが沢山あり、皮膚が筋肉と比べてたるんでいる方が適応となります。しかしながら、内出血を起こしやすいという欠点があります。
筋皮弁法(mustle-skin Flap法)
筋皮弁法とは、下眼瞼の眼輪筋下を剥離し、たるんいでいる皮膚と眼輪筋を同時に切除する手術方法です。内出血が出にくく、腫れが少ない特徴があります。筋皮弁法は、下眼瞼の外反(あっかんべ)を予防する目的で、目尻側の眼輪筋と眼窩骨膜とを糸で固定をします。ハムラ法と並んで主流の手術方法になります。
ハムラ法
下眼瞼のたるみがある方の大部分は、ゴルゴラインがへこんでいます。ハムラ法とは、眼窩脂肪を切除せずに、ゴルゴライン下の陥凹部まで引き出し、その部位に固定をすることで、目元のクマのふくらみを改善しつつ、ゴルゴラインの陥凹も一緒に改善します。下眼瞼切開の一番新しい手術方法です。
下眼瞼切開手術(目の下のたるみ取り)の流れ
- 1. カウンセリング
- まずカウンセリングにて、患者様の希望をお聞きして最適な手術方法をご提案します。
- 2.デザイン
- 傷跡が限りなく目立たなくなるよう、下まつ毛の生え際ギリギリのラインと、目尻のシワに沿うように切開線を精密にデザインします。
- 3.麻酔
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点眼麻酔の後、極細の針で局所麻酔を行います。手術中に痛みを感じることはほとんどありません。痛みがご不安な方には、笑気麻酔や吸入麻酔の併用も可能です(別途費用)。
- 4.手術(約90~120分)
- 局所麻酔を行い、デザインに沿って切開します。電気メスで止血をしながら皮下の剥離を進め、必要に応じて眼窩脂肪を切除します。
眼窩脂肪は、薄い膜につつまれ、目頭、中央、目尻側の3つのパーツに分かれています。-
(脱脂の場合) 眼窩隔膜に包まれた脂肪を、目元が平らになるようバランスを見ながら的確に切除します。
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(ハムラ法の場合) 眼窩脂肪をくぼみへ移動させ、丁寧に固定します。
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最後に、たるみの原因となっている皮膚と眼輪筋を引き上げて余分な分を切除し、外反を防ぐための内部処理を施した後、極細の糸で丁寧に縫合します。
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- 5.クーリングと術後説明
- 腫れを最小限に抑えるため、リカバリールームで30分ほど目元を圧迫・冷却します。
ご帰宅後の注意点などを詳しくご説明し、手術は終了です。目元のテーピングは2、3日続けてください。
下眼瞼切開(目の下のたるみ取り)の留意点
所要時間 | 90~120分程度 |
腫れ | 2~3週間程度 腫れている間、下眼瞼が軽度外反することがあります。 |
内出血 | まれに眼窩脂肪切除部位の内出血が強く出る場合があります。内出血が出た場合は、必ず当院までご連絡ください。処置を行う場合があります。 |
施術の痛み | 局所麻酔で手術を行いますので痛みは基本的にありません |
通院 | 7日後に抜糸を行います。1か月検診 3か月検診 |
麻酔 | 局所麻酔 笑気麻酔、吸入麻酔も可能です。笑気、吸入は別途費用が掛かります |
洗顔 | 翌日から可 |
飲酒 | 腫れがある程度引くまでお控えください |
シャワー・入浴 | 施術部位以外は当日可能。入浴は抜糸後から |
他の、下まぶたの手術
下眼瞼切開と下眼瞼脱脂(クマ取り)との違い
【20代・30代向け】その悩み、「経結膜脱脂(クマ取り)」で解決できるかもしれません
20代を過ぎると、目の下の「眼窩脂肪」を支えている膜や筋肉が少しずつ緩み始め、脂肪が前に突き出して「ふくらみ(黒クマ)」として現れます。
この年代の方は、まだ皮膚自体のハリや弾力が保たれているケースがほとんどです。そのため、たるんだ皮膚を切除する必要はなく、まぶたの裏側から原因である脂肪を取り除く「経結膜脱脂」だけで、目の下をスッキリと改善できます。
顔の表面に傷がつかず、ダウンタイムも比較的短いため、お仕事などで忙しい若い世代の方に最適な治療法と言えます。また、若いうちに切除した脂肪がリバウンド(元に戻る)することはほとんどありません。
【40代・50代以降向け】深刻なたるみには「下眼瞼切開」が根本治療に
40代以降になると、脂肪のふくらみに加え、皮膚そのものが伸びてしまい、深いシワやたるみが目立つようになります。
この状態で脂肪だけを取り除くと、切除する脂肪の量や目元の皮膚の弾力性によっては、かえってシワが増えて老けた印象になる可能性があります。
そのため、脂肪の処理と同時に、たるみを切除する下眼瞼切開が必要になります。ダウンタイムは長くなりますが、たるみを根本から解消し、ハリのある若々しい目元を取り戻せる、非常に効果の高い手術です。
結論:最適な治療は「年齢と皮膚のたるみ具合」で決まります
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皮膚のたるみがなく、脂肪のふくらみだけが気になる方(主に20代・30代) → 経結膜脱脂(クマ取り) がおすすめ。
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脂肪のふくらみと、皮膚のたるみ・シワの両方が気になる方(主に40代以降) → 下眼瞼切開(たるみ取り) がおすすめ。
まずは20代~30代で「経結膜脱脂」を行い、将来加齢によって皮膚のたるみが気になってきたら、改めて「下眼瞼切開」を検討するというのが、最も合理的で効果的なエイジングケアプランです。