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顔のたるみの原因と対策|骨・筋肉・脂肪の老化に挑む「美容医療」の選び方【医師監修】

2025/01/18
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2025/11/27

顔のたるみはなぜ起こる?|美容医療で可能な根本アプローチ

顔のたるみイメージ

ふと鏡を見た時や、電車の窓に映る自分の顔にドキッとしたことはありませんか?
「昔よりも顔が大きくなった」
「ほうれい線が深くなった」
と感じる原因の多くは、顔のたるみにあります。 セルフケアやマッサージでは改善が難しい「顔のたるみ」ですが、美容医療の分野では、皮膚だけでなく脂肪や筋肉、骨格レベルでのアプローチが可能です。
本記事では、美容外科医の視点からたるみの根本原因を解剖学的に解説し、HIFU・糸リフト・ヒアルロン酸・脂肪注入・切開リフトといった、現代の美容医療における主要な治療選択肢について詳しくご紹介します。

顔のたるみはなぜ起こる?解剖学で見る「骨・脂肪・筋肉」の老化

顔のたるみは、単に皮膚が伸びるだけでなく、骨・筋肉・脂肪・皮膚のすべての層で起こる老化現象が複合的に絡み合って発生します。
医学的・解剖学的な観点から、主な原因を箇条書きにまとめました。

1. 顔のたるみの主な原因(4つの層)

顔の構造を「外側から内側」へ4つの層に分けて考えると、原因が明確になります。

① 皮膚(弾力の低下)

肌の弾性が失われるメカニズム(真皮層の老化)

肌の「ハリ・弾力」を支えているのは、表皮の奥にある真皮層は、よくベッドのマットレス」に例えられます。このマットレスの構造が崩れることが、弾性低下(=たるみ・シワ)の直接的な原因です。

1. エラスチンの「断裂」と「変性」

〜スプリング(バネ)が壊れて、跳ね返せなくなる〜

肌の弾力(Elasticity)、つまり「指で押した後に跳ね返す力」を生み出している主役は、エラスチンという弾力に富んだ線維です。コラーゲンをつなぎ止めるゴムバンドのような役割をしています。

加齢による変化:
エラスチンは非常に再生能力が低い組織です。20代後半をピークに急激に減少し、40代ではほとんど新規生成されなくなると言われています。さらに、長年の紫外線ダメージや酸化ストレスにより、ゴムが劣化するようにブチブチに切れたり、団子状に固まって弾力を失ったり(変性)します。

結果:
バネの壊れたマットレスのように、皮膚が重力に逆らえなくなり、一度伸びると戻らない「皮膚のたるみ」が生じます。

2. コラーゲンの「減少」と「質の低下」

〜クッション(詰め物)が減り、柱が古くなる〜

真皮の約70%を占めるのがコラーゲンです。これはマットレスの「クッション材」や、構造を支える「柱」の役割を果たし、肌の強度を作っています。

加齢による変化:

  • 量的減少:コラーゲンの絶対量が減り、皮膚が薄く(ペラペラに)なります。
  • 質的低下(架橋結合):古いコラーゲンは代謝されず、互いに不規則にくっつき合って硬くなります。しなやかな「生木」が、古くなって硬い「枯れ木」になるイメージです。

結果:
肌の厚みと強度が失われ、深いシワが刻まれやすくなります。

3. 線維芽細胞(せんいがさいぼう)の「老化」

〜マットレス修理工場が休業状態になる〜

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生み出しているのが、真皮にある線維芽細という細胞です。言わば「肌の工場」です。

加齢による変化:
加齢とともに線維芽細胞の数自体が減少し、さらに細胞の活動が低下します。老化した線維芽細胞は、新しい成分を作らなくなるだけでなく、周囲のコラーゲンを分解する酵素(MMP)を過剰に分泌し、逆に肌組織を破壊し始めることが近年の研究で分かっています。

結果:
「作る」よりも「壊す」スピードが上回り、老化が加速します。

4. 糖化(Glycation)による「焦げ付き」

〜組織全体が砂糖漬けになって脆くなる〜

近年注目されている老化原因が「糖化」です。体内の余分な糖分が、コラーゲンやエラスチンのタンパク質と結びつく現象です。

メカニズム:
パンを焼くと茶色く硬くなるのと同じ反応(メイラード反応)が肌内部で起こります。糖化した線維(AGEs)は、茶褐色に変色し、ガラスのように硬く脆くなります。

結果:
肌の透明感が失われる(黄ぐすみ)とともに、柔軟性が完全になくなり、表情の動きについていけずにシワが定着します。

治療への応用(なぜ「刺激」が必要なのか)

このように、真皮層の老化は「成分の減少」と「工場の停止」によって起こります。したがって、単にコラーゲンを塗ったり飲んだりしても、真皮構造は回復しません。

美容医療のアプローチは以下の2点です。

  • 物理的に補む(注入):減ってしまった成分(ヒアルロン酸など)を直接注入し、真皮の厚みを取り戻す。
  • 工場を叩き起こす(創傷治癒):HIFU(熱)や糸リフト(異物)、ダーマペン(針)などで、休眠していた線維芽細胞を活性化し、大量の新しいコラーゲンとエラスチンを生成させます。

② 皮下脂肪(重力による移動・減少)

顔の脂肪(ファットパッド)の加齢変化

顔の脂肪は、一枚のマスクのような構造ではなく、「ファットパッド」と呼ばれるいくつもの袋(区画)に分かれてパズルのように配置されています。加齢により、このパズルが崩れていきます。

ファットパッドイメージ

深層脂肪の萎縮

〜土台がしぼんで、顔がコケる〜

骨のすぐ上にある深い層の脂肪(Deep Fat)は、加齢とともにボリュームが減少します。こめかみ・目の下・頬骨の下の脂肪が痩せるため、ゴツゴツとした骨格が浮き出し、「やつれた」「疲れている」という印象を与えます。

浅層脂肪の下垂と肥大

〜表面の脂肪が雪崩を起こして溜まる〜

皮膚のすぐ下にある浅い層の脂肪(Superficial Fat)は、重力で下垂していきます。さらに、代謝の低下により脂肪細胞が大きくなりやすくなります。高い位置にあった頬の脂肪が下へ移動し、ほうれい線の上や口横(ジョールファット)に溜まります。これが「ブルドッグ顔」の正体です。

脂肪区画の分離

〜パズルの隙間が深い溝になる〜

脂肪はいくつかのブロック(区画)に分かれているため、隣り合う脂肪が離れてしまうと、その境界線に深い溝ができます。これが、ゴルゴラインやマリオネットラインといった「影」として現れます。

輪郭の変化:逆三角形から「ひょうたん型・四角型」へ

若年層:
頬が高く、アゴがシャープな「逆三角形(ハートシェイプ)」

高齢層:
上半分がコケて、下半分が膨らむ「ひょうたん型」や「四角型(ピラミッド型)」。重心が下がることで、顔が大きく四角く見えるようになります。

医師の視点:脂肪へのアプローチ

脂肪の変化は複雑なため、治療も使い分けが必要です。
減った場所には「足す」(深層):こめかみや頬のコケにはヒアルロン酸や脂肪注入でボリュームを補い、若々しい丸みを取り戻します。
落ちて溜まった場所は「引く・上げる」(浅層):口横や顎下に落ちてきた脂肪は脂肪吸引で減量したり、糸リフト・HIFUで元の位置に引き上げたりします。

③ 筋肉・筋膜(支持力の低下)

顔の内部構造(SMAS・リガメント・筋肉)の加齢変化。顔のたるみは、単一の組織だけでなく、これらが複雑に絡み合って「連鎖的」に発生します。それぞれの組織がどのように変化し、たるみに繋がるのかを解説します。

SMAS筋膜(表在性筋膜群)の変化

〜顔の土台となる「ネット」が伸びてしまう〜

SMAS(スマス)とは、皮膚の深い層と筋肉の間にある薄くて丈夫な膜のことです。顔の皮膚や脂肪を支える「土台」であり、テントで例えるなら布をピンと張るための「インナーネット」のような役割を果たしています。

加齢による変化: 加齢により、SMASを構成するコラーゲン線維が劣化し、弾力性を失います。長年使ったセーターの袖口がデロンと伸びてしまうように、SMASそのものが重力に負けて伸びてしまいます。

たるみへの影響: SMASは皮膚や皮下脂肪と連結しているため、SMASがずり落ちると、その上にある脂肪や皮膚も一緒に「雪崩」のように下垂します。これが、フェイスラインの崩れやブルドッグ顔の根本原因です。

対応治療: HIFU(熱凝縮で引き締め)、切開リフト(物理的に引き上げ)

リガメント(支持靭帯)の変化

〜皮膚と骨をつなぐ「アンカー(留め具)」が緩む〜

リガメント(Ligament)は、骨から皮膚に向かって生えている「貝柱」のような硬い繊維組織です。皮膚や脂肪がずり落ちないように、骨にしっかり繋ぎ止める「アンカー(碇)」の役割をしています。

加齢による変化: 若いうちは太く弾力のあるゴムのように組織を支えていますが、加齢とともに細く、硬くなり、同時に伸びてしまいます(ゴムが劣化して伸びきった状態)。

たるみへの影響: リガメントが伸びると、支えきれなくなった脂肪が下へ移動します。一方で、リガメントの根元は骨にくっついているため、リガメントの部分は凹み、その上の脂肪は垂れ下がるという高低差が生まれます。これが「ゴルゴライン」や「マリオネットライン」といった深い溝ができる正体です。

対応治療: ヒアルロン酸注入(根元の補強・リフトアップ)、糸リフト(代わりの柱を作る)

表情筋(筋肉)の変化

〜「引き上げる力」が弱まり、「引き下げる力」が強くなる〜

顔には30種類以上の筋肉がありますが、加齢によって「衰える筋肉」と「凝り固まる筋肉」のバランスが崩れることが問題です。

A. 衰えて薄くなる(萎縮)

頬を高く保つ「大頬骨筋」などが衰えると、皮膚を支えられなくなり、頬の位置が下がります。

B. 縮んで硬くなる(過緊張)

眉間の筋肉や、首の筋肉(広頚筋)などは、加齢とともに無意識に力が入りやすくなります。特に首の広頚筋(こうけいきん)が縮むと、顔全体の皮膚を強力に下方向へ引っ張り下げてしまいます。

たるみへの影響:
「上げる筋肉」が弱り、「下げる筋肉」が強くなるため、顔全体が下方向へのベクトルに支配されます。また、筋肉の柔軟性が失われることで、笑った時のシワが戻らなくなり、刻み込まれていきます。

対応治療:
ボトックス(下げる筋肉の力を弱める)、EMS・筋肉運動(上げる筋肉の活性化)

まとめ:老化の「負の連鎖」

  • 骨が縮んで土台が小さくなる。
  • リガメントが伸びて、脂肪を支えきれなくなる。
  • SMAS筋膜が緩んで、皮膚と脂肪がまとめてずり落ちる。
  • 筋肉のバランスが崩れ、顔を下へ引っ張り下げる。

④ 骨のリモデリングと顔面骨の萎縮メカニズム

1. 骨のリモデリング(Bone Remodeling)とは?

骨は一度作られたら変わらない硬い組織のように見えますが、実は皮膚のターンオーバーと同じように、生涯にわたって常に新陳代謝を繰り返しています。これを「骨のリモデリング」と呼びます。

このプロセスは主に2つの細胞によって行われます。

  • 破骨細胞(Osteoclast):古くなった骨を壊して吸収する(骨吸収)
  • 骨芽細胞(Osteoblast):新しい骨を作って修復する(骨形成)

骨のリモデリング

通常、この「破壊(吸収)」と「再生(形成)」のバランスは一定に保たれています。しかし、加齢(特に女性は閉経後のエストロゲン減少)に伴い、「骨を作るスピード」が「骨を壊すスピード」に追いつかなくなります。その結果、骨の密度が低下(スカスカになる)するだけでなく、骨の体積そのものが減少(萎縮)していきます。これが「骨が痩せる」という現象の正体です。

2. 顔面骨はどのように痩せていくのか?(Aging of the Facial Skeleton)

顔の骨は均一に小さくなるわけではありません。特定の部位で著しく「骨吸収」が進むことが分かっており、それが顔の見た目年齢を大きく左右します。

これを「テント」に例えると、骨は「テントのポール(支柱)」、皮膚は「テントの布」です。ポールの長さが短くなったり細くなったりすれば、当然テントの布(皮膚)は余ってたるみ、シワが寄ります。

しわの名称とたるみの原因

画像引用元:骨密度低下が“老け顔”の原因!?しわ・たるみを招くのは頭蓋骨の急劣化だった (1/1)| 介護ポストセブン

骨の部位 変化の特徴 顔の見た目に現れる老化現象
眼窩(目の周り) 眼窩の穴が外側・下側に広がる ・目が窪む、目が小さく見える
・目袋(眼窩脂肪)が突出する
・ゴルゴラインができる
上顎骨(中顔面) 骨が後退し、平坦になる。梨状孔が広がる ・頬の高さがなくなる(のっぺりする)
・ほうれい線が深くなる
・鼻が横に広がって見える
下顎骨(下顔面) エラ(下顎角)が吸収、オトガイ後退 ・フェイスラインがぼやける
・二重アゴになる
・口角から下のマリオネットラインができる

3. 治療への応用(なぜヒアルロン酸が必要なのか)

痩せてしまった骨(ポール)は、自力では元に戻りません。そのため、骨の上が減ってしまった部分に、硬さのあるヒアルロン酸を注入して「擬似的な骨(土台)」を作る必要があります。これが、近年の美容医療のトレンドである「リフトアップ・ヒアルロン酸注入」の基本的な考え方です。単にシワを埋めるのではなく、失われた骨格を復元する治療と言えます。

4. 外的要因・生活習慣

  • 光老化(紫外線ダメージ):UVA波が真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊します(たるみ原因の約8割)
  • 乾燥:肌のバリア機能が低下し、ハリが失われます
  • 姿勢の悪さ(スマホ首・猫背):下を向く姿勢が続くと、広頚筋が下へ引っ張られ、フェイスラインが崩れます
  • 急激な体重の増減:急に痩せると皮膚の収縮が追いつかず、余った皮膚がたるみとなります

治療法の全体像:たるみの原因と重症度で選ぶ最適なアプローチ

たるみ治療には「引き締め」「引き上げ」「ボリューム回復」「皮膚切除」という異なるアプローチがあります。ご自身のたるみのタイプに合わせて治療法を選ぶことが重要です。

「引き締め・引き上げ・ボリューム回復・皮膚切除」治療ごとの役割

  • 引き締め(Tightening):HIFUなど。熱エネルギーで緩んだ組織を収縮させます。
  • 引き上げ(Lifting):糸リフトなど。物理的に組織を移動させ、元の位置に戻します。
  • ボリューム回復(Volumizing):ヒアルロン酸・脂肪注入。骨萎縮やコケによる凹みを埋めて皮膚を張り出させます。
  • 皮膚切除(Surgery):切開リフト。伸びて余ってしまった皮膚そのものを切り取ります。

切らない治療(HIFU・注入)と外科手術(糸・切開)のメリット・デメリット比較

切らない治療はダウンタイムが短く、周囲にバレずに自然な若返りが可能ですが、変化はマイルドで定期的な継続が必要です。一方、外科手術(糸リフト含む)は、直後から物理的な変化を実感でき、効果も大きいですが、腫れや内出血などのダウンタイムを伴います。ライフスタイルや許容できるダウンタイムに合わせて選択する必要があります。

複数の原因が絡み合う場合に推奨される「コンビネーション治療」の重要性

例えば「加齢で骨が痩せ、皮膚も余っている」という場合、糸リフトだけで引き上げようとすると不自然なひきつれが生じることがあります。この場合、ヒアルロン酸で減ったボリュームを補い(土台形成)、その上で糸リフトを行うといった「コンビネーション治療」が、最も美しく自然な仕上がりを生み出します。

引き締め・守りの治療:HIFU(ハイフ)|筋膜層からのリフトアップ

メスを使わず、超音波エネルギーを用いて肌の土台から引き締める治療です。「たるみの予防」としても非常に人気があります。

超音波エネルギーがSMAS筋膜を引き締めるメカニズムと熱凝固

HIFUは、虫眼鏡で太陽光を集めるように、高密度の超音波を一点に集束させます。ターゲットとなるSMAS筋膜に熱エネルギーを与えてタンパク質の凝固(収縮)を起こすことで、皮膚を内側からギュッと引き締めます。

即効性と中長期的なコラーゲン増生による肌質の変化

治療直後から熱収縮による引き締め効果を感じられますが、本当の効果は治療後1〜3ヶ月にかけて現れます。熱ダメージを修復しようとする創傷治癒作用により、コラーゲンやエラスチンが大量に生成され、ハリや弾力が向上します。

痛み・ダウンタイム・効果の持続期間とメンテナンス頻度

最新の機種では痛みは軽減されていますが、骨に響くような鈍痛を感じる場合があります。ダウンタイムはほぼなく、直後からメイクが可能です。効果は半年〜1年程度持続するため、半年に1回のペースでメンテナンスを行うのが理想的です。

ハイフ(HIFU)の詳細はこちら

ボリューム回復:ヒアルロン酸注入・脂肪注入|凹みを埋めて持ち上げる

「たるみ=何かを持ち上げる」と考えがちですが、萎縮した組織を「埋める」ことで、テントを張るように皮膚を持ち上げるアプローチです。

ヒアルロン酸リフト:靭帯(リガメント)を補強し、立体的に引き上げる技術

単にシワの溝を埋めるだけでなく、緩んだ支持靭帯(リガメント)の根元に硬めのヒアルロン酸を注入し、杭を打つように補強する手法です。これにより、顔全体を構造的にリフトアップさせることが可能です。

脂肪注入(コンデンスリッチ等):自身の細胞でコケ・窪みを改善し若々しい輪郭へ

ご自身の太ももなどから採取した脂肪を、不純物を取り除いてから顔に注入します。ヒアルロン酸と異なり、定着した脂肪は半永久的な効果を持ちます。また、脂肪に含まれる幹細胞の働きにより、肌質の改善も期待できます。

「入れすぎ」を防ぐために。自然な仕上がりを実現する注入デザインと適応部位

「注入しすぎて顔がパンパンになるのでは?」と心配される方もいますが、適切な位置に適切な量を注入すれば、むしろ小顔に見える効果があります。こめかみや頬のコケ、ほうれい線の基部など、影になっている部分を滑らかに繋げることがポイントです。

ヒアルロン酸注入の詳細はこちら
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物理的な引き上げ:糸リフト(スレッドリフト)|位置を戻して固定する

医療用の特殊な糸を皮下に挿入し、下垂した脂肪や皮膚を元の位置に戻す治療です。

医療用スレッドの種類と特徴|溶ける糸のコラーゲン生成作用

現在主流の糸は、体内で数ヶ月〜2年程度で吸収される素材でできています。糸には「コグ」と呼ばれる棘(トゲ)がついており、組織に引っ掛けて引き上げます。糸が吸収される過程で周囲にコラーゲンが生成されるため、糸がなくなった後もハリ感が残ります。

マリオネットライン・フェイスラインのもたつきに対する直後からの変化

特に、口元のマリオネットラインや、フェイスラインのもたつきに対して高い即効性を発揮します。鏡の前で手を使って顔を引き上げた時のような変化を、施術直後から実感できるのが最大の特徴です。

糸リフトは予防にもなる?たるみ進行を遅らせる「タイトニング効果」

糸を挿入することで、皮下組織がコラーゲンの繊維で支えられます(コラーゲントンネル)。これにより、重力による落下を防ぐサスペンダーのような役割を果たし、将来的なたるみの進行を遅らせる予防効果も期待できます。

糸リフトの詳細はこちら

根本的解決:切開リフト(フェイスリフト)|余剰皮膚と筋膜の処理

美容医療において、最も強力かつ確実なたるみ治療です。重度のたるみや、皮膚の余剰が大きい場合に適応となります。

重度のたるみに適応する唯一の手段。余った皮膚を切除し縫合する

一度伸び切ってしまったゴムが元に戻らないのと同様に、著しく伸びた皮膚は、HIFUや糸リフトだけでは対処しきれない場合があります。切開リフトは、余分な皮膚を物理的に切り取り、縫い縮めるため、根本的な解決が可能です。

皮膚だけでなくSMAS(表在性筋膜)を引き上げる処理が持続性の鍵

単に皮膚を引っ張って縫うだけでは、すぐに後戻りしてしまいます。現代のフェイスリフトは、皮膚の下にあるSMAS筋膜を剥離し、引き上げて固定する処理を行います。これにより、5年、10年単位での長期的な効果持続を実現します。

傷跡の位置とダウンタイムの経過|マスク生活での手術需要について

切開線は耳の前の軟骨に沿ったラインや、髪の生え際など、目立たない場所に設定します。術後1〜2週間は腫れや内出血が出ますが、抜糸後はメイクでカバー可能です。マスクや髪型で隠しやすい部位であるため、近年再び需要が高まっています。

フェイスリフトの詳細はこちら

症例比較と医師が答える「治療選び」のQ&A

診察室で患者様からよくいただく質問をまとめました。

糸リフトとHIFU、どちらを先に受けるのが効果的ですか?

同日施術も可能ですが、別々に行う場合は、一般的にHIFUを先に受け、組織を引き締めてから糸リフトを行うと、より高いリフトアップ効果が期待できます。逆に、糸リフト直後のHIFUは、熱による糸への影響を避けるため、1ヶ月程度空けることを推奨しています。

脂肪注入とヒアルロン酸、どちらが長持ちしますか?それぞれの適性

長持ちするのは「脂肪注入」です。定着すれば半永久的です。しかし、脂肪採取の手間やダウンタイムがあります。痩せていて脂肪が極めて少ない場合は、そもそも適応になりません。一方、ヒアルロン酸は手軽で微調整が効きやすいですが、数年で吸収されます。「手軽なのはヒアルロン酸」「恒久的な効果なら脂肪注入」とお考えください。

切開リフトの傷跡は目立ちますか?術後の生活制限について

縫合技術の向上により、傷跡は時間の経過とともに白い線状になり、最終的にはほとんど目立たなくなります。術後数日は激しい運動や飲酒を控えていただきますが、デスクワークなどは翌日から可能な場合も多いです。

5年後、10年後のために今からできる「たるみ予防」の最適解

たるみが進行してから「治す」には大きなエネルギーが必要です。30代・40代のうちからHIFUで筋膜を引き締めたり、少量のヒアルロン酸で靭帯を補強したりする「プレ・ジュビネーション(予防的治療)」を行うことで、10年後の見た目年齢に大きな差がつきます。

まとめ|あなたに最適な治療プランで、自信の持てるフェイスラインへ

顔のたるみ治療は、原因や症状、そして患者様の希望する仕上がりによって最適な方法が異なります。「切るのは怖いからHIFUだけ」「しっかりと変化を出したいから糸リフト」など、まずはご希望をお聞かせください。当院では、解剖学に精通した医師が、お一人おひとりの骨格や皮膚の状態を見極め、最短で理想に近づくための治療プランをご提案いたします。まずはカウンセリングにて、お悩みをご相談ください。

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この記事の監修者
医療法人秀晄会コムロ美容外科 院長 池内 秀行
名前
池内 秀行
肩書
医療法人秀晄会 コムロ美容外科(大阪・心斎橋)院長
保有資格
  • 日本麻酔科学会会員
  • 麻酔科標榜医
  • 日本美容外科学会(JSAS)会員
  • 美容外科(JSAS)専門医
  • アラガンボトックスビスタ認定医
  • アラガンジュビダーム認定医
経歴
  • 1996年(平成8年) 神戸大学医学部卒業
  • 1996年~ 神戸大学医学部付属病院麻酔科入局
  • 1997年~ 兵庫県立こども病院麻酔科入局
  • 2001年~ コムロ美容外科入職
  • 2006年4月~ 心斎橋コムロ美容外科クリニック 院長就任
  • 2020年3月~ 医療法人秀晄会 コムロ美容外科へ医療法人化

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