顎ヒアルロン酸・顎レディエッセ注入で後悔しないために知っておくべき失敗例と対策
顎のラインを整える目的で人気の顎ヒアルロン酸注入や顎レディエッセ注入。手軽に理想のEラインが手に入るとされていますが、実はデザインや注入方法によっては思わぬトラブルに見舞われることもあります。
本記事では、顎のヒアルロン酸注入を検討している方が後悔しないよう、よくある失敗例とその原因、そしてクリニック選びや施術後のケアで注意すべきポイントを詳しく解説します。そんな願いを手軽に叶えられると人気の顎ヒアルロン酸・レディエッセ注入。メスを使わない「プチ整形」として注目されていますが、その手軽さの裏で「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースも少なくありません。
1. そもそも顎ヒアルロン酸・レディエッセ注入とは?
顎の先端にヒアルロン酸やレディエッセといったジェル状の製剤を注入し、形を整える施術です。シャープな顎先を作ったり、顎を少し前に出すことで、鼻先・唇・顎先を結んだEラインを美しく見せる効果が期待できます。
メスを使わないためダウンタイムが短く、比較的短時間で自然な変化を期待できることから、手軽なプチ整形として人気があります。しかし、どんなに簡単な施術に見えても、失敗のリスクはゼロではありません。施術を受ける前に、リスクをしっかりと理解しておくことが重要です。
手軽さの裏に潜むリスク - 失敗はなぜ起こる?
2. 【症例別】顎ヒアルロン酸・レディエッセ注入のよくある失敗例と対策
実際にどのような失敗が起こりうるのか、具体的な事例と原因、そして対策を詳しく見ていきましょう。
2-1. 失敗例1:不自然な形(太い・長い・シャクレ・左右差・凹凸)
事例
「顎を出したかっただけなのに、太く見えたり、触るとデコボコしたりする。左右の形も違う…。」
これは最も多い失敗例の一つです。原因は主に2つ考えられます。
原因と対策
原因①:製剤の選択と注入層のミスマッチ
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顎の骨格を形成するようにシャープなラインを出したい場合、骨膜上(骨のすぐ上)の深い層に硬めのヒアルロン酸(例:クレヴィエル、ボラックスなど)を注入します。しかし、注入後のマッサージが不適切だったり、製剤が安定する前に触りすぎたりすると、凹凸の原因になります。
逆に、皮膚の浅い層に硬い製剤を注入すると、しこりのように感じたり、表面が不自然に浮き出て見えたりします。
原因②:注入量が多すぎる
- 「もっと顎を出したい」という思いから一度に多くの量を注入すると、顎が不自然に前に出すぎたり(シャクレて見える)、横に広がって太く見えたりします。
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【対策】
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段階的な注入を心がける: 焦りは禁物です。顎への注入は1回1cc程度を目安にし、物足りなければ2〜3週間後に状態を確認してから追加注入を検討しましょう。
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理想のイメージを医師と共有する: カウンセリングで理想の症例写真などを見せ、どの製剤を、どの層に、どれくらいの量注入するのか、しっかり説明を受けましょう。
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失敗例2:感染症や炎症(痛み・腫れ・熱感)
事例
「施術後数日経ってから、注入部位が赤く腫れて痛み、熱を持っている。」
原因と対策
原因: 針を刺す際に、皮膚の毛穴にいる常在菌(アクネ菌など)が皮下に入り込み、感染を起こすことがあります。衛生管理が不十分な環境での施術は、このリスクを高めます。
対策:
- 衛生管理の徹底したクリニックを選ぶ: 器具の滅菌はもちろん、施術環境が清潔に保たれているかを確認しましょう。
- 術後のケアをしっかり守ることも予防に繋がります。医師の指示に従い、注入部位を清潔に保ち、触りすぎないように注意しましょう。
- 異常を感じたらすぐに受診: 感染が疑われる場合、抗生剤の服用で改善することがほとんどです。放置すると悪化する可能性があるため、すぐにクリニックへ連絡してください。ひどい場合は、ヒアルロン酸を溶かす処置が必要になることもあります。
失敗例3:アレルギー反応(腫れ・かゆみ・赤み)
事例
「注入後、アレルギーのように注入部位が腫れ、かゆみや赤みが出た。」
原因と対策
- 対策:アレルギー歴がある場合は、施術前に必ず医師に伝えましょう。
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【対策】
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アレルギー歴を必ず申告: 過去にアレルギー経験がある方は、カウンセリングで必ず医師に伝えてください
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- 自己判断は危険: アレルギーと感染の症状は似ています。自己判断せず、必ず医師の診察を受けてください。アレルギーが疑われる場合は、抗アレルギー薬の投与や、原因物質を除去するためにヒアルロン酸溶解注射(ヒアルロニダーゼ)を使用することがあります。
失敗例4:血管障害(血管塞栓)による皮膚壊死
事例
「注入直後から強い痛みと腫れが現れ、皮膚の色が白や紫色に変わってきた。」
これは最も重篤な合併症です。
原因と対策
原因: 注入した製剤が誤って血管内に入り、血流を塞いでしまう(塞栓)ことで、その先の皮膚組織に血液が届かなくなり壊死してしまう状態です。顎はリスクが比較的低い部位とされていますが、油断はできません。
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対策:
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解剖学に精通した医師を選ぶ: 血管の走行を熟知し、リスクを避けて注入できる経験豊富な医師を選ぶことが絶対条件です。
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「カニューレ」の使用を確認する: 先端が丸く、血管を傷つけにくい「マイクロカニューレ」という特殊な針を使用することで、血管塞栓のリスクを大幅に低減できます。
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異常を感じたらその場で伝える: 血管塞栓は施術中〜直後に強い痛みとして現れることが多いです。少しでも異常を感じたら、我慢せずすぐに医師や看護師に申告してください。迅速にヒアルロン酸溶解注射などの処置を行えば、壊死を防ぐことができます。
顎ヒアルロン酸で後悔しないためのクリニック・医師選び5つのポイント
あ「失敗した」と後悔しないためには、施術を受ける前の準備と、クリニック選びが非常に重要です。
3‐1. 信頼できる医師を選ぶ
豊富な経験と高い技術力を持つ医師を選ぶことが、失敗を防ぐ上で最も重要です。
- 口コミや評判、実績を確認する: 実際に施術を受けた人の声や、クリニックの症例写真などを参考にしましょう。
- 医師の専門性や経験をチェックする: 注入系の施術に特化しているか、多くの実績があるかを確認しましょう。
- 事前にカウンセリングを受ける: 医師との相性や、こちらの要望をしっかり聞いてくれるか、納得のいく説明をしてくれるかを見極めましょう。
3‐2. 【カウンセリング】メリット・デメリットを丁寧に説明してくれるか
施術の目的、期待できる効果、リスク、副作用、アフターケアについて、医師から十分に説明を受け、疑問点があればその場で解消しておくことが大切です。納得した上で施術を受けるようにしましょう。
3‐3. 【製剤】使用する製剤の種類と特徴を説明してくれるか
3‐4. 【アフターフォロー】万が一のトラブル対応は万全か
施術後の検診や、トラブルが起きた際の連絡先、対応フローが明確になっているかを確認しておくことも安心材料になります。
4. 失敗した場合の対処法
万が一、仕上がりに不満があったり、トラブルが起きたりした場合は、まずは施術を受けたクリニックに相談してください。
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ヒアルロン酸の場合: ヒアルロン酸溶解注射(ヒアルロニダーゼ)で溶かして元に戻すことが可能です。
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レディエッセの場合: レディエッセには溶解注射がありません。時間経過による吸収を待つのが基本となります。
自己判断で他のクリニックに行ったり、放置したりせず、まずは担当医に現状を伝え、適切な処置を相談しましょう
5. まとめ:正しい知識で、理想のフェイスラインを手に入れよう
顎ヒアルロン酸・レディエッセ注入は、正しく行えば、あなたのコンプレックスを解消し、自信を与えてくれる素晴らしい施術です。
後悔しないためには、以下の3つが重要です。
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リスクや失敗例について事前に学ぶこと
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解剖学を熟知した、信頼できる医師を選ぶこと
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カウンセリングで納得いくまで話し合うこと
この記事で得た知識をもとに慎重にクリニックを選び、理想の顎ラインを手に入れてください。