ピアスケロイド(耳ケロイド)切除
ピアスケロイド(耳ケロイド)とは
ピアスケロイド(耳ケロイド)とはとは?ピアス後に見かけることの多い疾患
耳ピアスをされる方は増えていますが、ピアスに関係する合併症として増えてきているのがケロイド(異物肉芽腫)です。
ケロイドはピアスの穴の周囲にできることが多く、ピアスを入れたことによる炎症が原因で生じます。
炎症の原因は、穴あけによる刺激、感染、金属アレルギーなどがありますが、体質や、部位、遺伝に左右されるため、発症率は人によって大きく異なります。
耳ケロイドは良性の疾患なので放置していても健康上の問題はありませんが、次第に大きくなることが多いこと、ベッドで横になったときに、ケロイドが頭を圧迫して痛みが出る可能性があります。
耳ケロイドは、自然と小さくなったり無くなったりしません。治療には、外科的に切除が必要になります。
症例写真
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Before
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After
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概要
両耳のケロイドに対して手術を行いました。10ヶ月ほどでどんどん大きくなってきたということで切除しています。
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Before
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After
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概要
3年前にあけた右耳軟骨ピアスのあとにできたケロイドの切除を行いました。写真は1週間後の抜糸の時のものですが、ふくらみがなくなっています。内出血もなく、経過は順調です。
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Before
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After
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概要
20代女性の耳ケロイド(耳肉芽腫)切除症例になります。 軟骨ピアスが原因でできたそうで、治療をしっかりしたいとの希望にて切除手術を行うことになりました。
ピアスケロイド切除の費用
項目 | 費用(税込み) |
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3mm以下の場合 | 33,000円 |
3mm以上の場合 | 44,000円 |
シリコンチュービング | 施術費用 2,200円(切除と同時に行う場合) (税込) |
ピアスケロイド施術の副作用とリスク
腫れ、内出血、軽度の痛み、縫合不全、中糸の露出、傷跡は目立たないですが残ります。
治療法:シリコンチュービング(シリコンチューブ留置)
ケロイド横のピアスの穴をふさがずに、ケロイド切除
シリコンチュービングとは?
ケロイド切除の際、ケロイド際のピアスは、感染を防ぐために外して手術を行うのが一般的です。しかし、手術部位に近くのピアスホールは、ピアスを入れないままでは、2~3日のうちにふさがってしまいます。その場合、再度穴あけが必要になる場合もありました。
ケロイドは治療したいけど、ケロイド近くのピアスの穴を残したいというご要望に応えて、手術前後でピアスをシリコンチューブに入れかえることで、ピアスホールを温存するケロイド切除手術をはじめました。ピアスの入れ替えが可能になる抜糸以降までチューブを留置しておくことで、穴がふさがったり、感染がおきる可能性が大幅に減少します。
シリコンチュービングはこういった方に向いています。
- 切除するケロイドの近くに、残したいピアスホールがある方
- ピアスホールがふさがりやすい方
シリコンチューブを留置する場合の注意点
・シリコンチューブを留置することで、手術部位近くのピアスの穴がふさがるのを予防する効果があります。
・切除するケロイドの中央近くに穴がある場合は、シリコンチューブ留置はできません。
・ケロイド切除部位に近い場合、シリコンチューブの抜去は、2週間後以降になります。
・手術部位から離れている場合には、ピアスを付けたまま、手術が可能です。
・手術直前にシリコンチューブに入れ替えますので、ピアスを付けたままクリニックにお越しください。
ピアスケロイド(耳ケロイド)治療の当院の特徴
1、耳ケロイドができる前の昔の耳に♪
当院では、ケロイド切除の際、耳のごと切除する方法は、耳たぶの変形を伴うため行っていません。
耳ケロイドは、耳ピアス(軟骨ピアス)のシャフトを取り囲むように肥大化してゆきます。
そのため、完全に治療するために、皮下のケロイドを切除するために、周囲の正常な皮膚ごとケーキカットのように切除するクリニックもあります。完全切除を行える反面、耳の形が変形し縮小しますし、新たに傷に一致してケロイドが再発する可能性があります。
当院の耳ケロイド治療は、ケロイドのできる前の耳に近づける治療を行いため、ふくらみの原因となっているケロイドのみを切除し、ケロイド上の正常な皮膚使って傷をふさぎ縫合します。コムロ美容外科ではより自然な、ダウンタイムの短い、耳ケロイド治療を行っています。
2、コムロ美容外科では、ケロイド再発予防のケナコルト注射も無料。
一部ケロイドの組織を残したままですが再発はしないのでしょうか?という質問頂くことがあります。
しかしながら耳介軟骨や真皮深層のケロイド組織(繊維組織)は、ケロイド表層の組織と違って増殖能力はほとんどなく、同じ部位にピアッシング等をしなければ、ほとんどの症例で再発はしていません。
当院ではさらに再発率を下げるために、ケロイド治療でよく使われるケナコルト注射を1か月検診時に行っています。
※基本的には無料での処置になりますが、3回目以降の注射は有料です。
耳ケロイドと一般的なケロイドとの治療法の違い
ケロイドとは?
ケロイドとは、皮膚が傷ついた後に過剰なコラーゲンが生成され、傷口が治癒した後も肥厚し、盛り上がった状態で残る瘢痕(はんこん)のことです。通常の傷跡とは異なり、ケロイドは傷の範囲を超えて広がり、大きくなる傾向があります。
通常の傷の瘢痕が数か月で治るのに対して、ケロイドは少しずつ範囲やふくらみが拡大することが多く、機械的な刺激で悪化することが多い病気です。
一般的なケロイドは、 ステロイドテープやステロイド(トリアムシノロン)の局所注射が良く用いられます。それに対して、耳ケロイドについては、切除が一般的です。
耳ケロイドはステロイド治療では効果が低いのですが、一方、切除は比較的容易で、手術の傷が綺麗に治ることが多いという特徴があります。
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ニキビ跡がケロイドになった症例
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ケナコルト注射で治癒
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耳ケロイド治療(切除)の流れ
- 1.カウンセリング
- 耳ケロイドの状態を診察します。 ふくらみが軽度であれば、ケナコルト注射で様子を見てもいいのですが、耳ケロイドの場合は、切除をお勧めしています。
切除するほうが、 傷がきれいに治ることが多く、ケロイド再発の可能性が低いためです。 - 2.麻酔~手術
- 短時間で終わるので局所麻酔をお勧めしています。麻酔の注射が怖い、痛みを少なくしたいといった場合には、吸入麻酔、笑気麻酔をお勧めしています。
ケロイドを切除し、傷を縫合します。手術時間は1か所当たり、30分くらいです。
- 3.抜糸、アフターケア
- 7日目に抜糸、1か月後に検診を行います。 1か月検診時に、再発予防目的にケナコルト注射を行う場合があります。
ケロイド切除の際、シリコンチュービングを行う場合の流れ
- カウンセリング
- ケロイド手術の際、ケロイド近くにピアスホールがあり、ホールを残したい場合、適応になります。ピアスが、手術部位から離れている場合は必要ありません。
- 手術
- ケロイド切除の際、ピアスを外してシリコンチューブを留置します。
- アフターケア
- 7日目の検診の際に、シリコンチューブの抜去の時期を説明します。傷の腫れが引いてきて、ピアスホール周囲が安定してきた時期、手術後2週間移行が目安です。シリコンチューブを抜去後、お手持ちのピアスに入れ替えを行います。